理論は規則ではなく名札
音楽理論というと難しい規則を覚えなければならないように思えますが、実際には、すでに耳で聞いている音に名前を付けて整理したものに近いのです。明るく聞こえる曲と悲しく聞こえる曲の違いや、曲が終わったと感じる理由に名前が付くと、楽譜を読んだり曲を覚えたり、人と話したりするのがずっと楽になります。理論を知らなくても演奏はできますが、知っていると同じ練習から得られるものが増えます。最初は半音と全音、音階、和音の三つの考え方をしっかりつかめば十分です。
音楽理論は守るべき規則ではなく、聞こえる音に付けた名札です。半音・全音から音階とコードまで、考え方を順にまとめました。
音楽理論というと難しい規則を覚えなければならないように思えますが、実際には、すでに耳で聞いている音に名前を付けて整理したものに近いのです。明るく聞こえる曲と悲しく聞こえる曲の違いや、曲が終わったと感じる理由に名前が付くと、楽譜を読んだり曲を覚えたり、人と話したりするのがずっと楽になります。理論を知らなくても演奏はできますが、知っていると同じ練習から得られるものが増えます。最初は半音と全音、音階、和音の三つの考え方をしっかりつかめば十分です。
西洋音楽では、一オクターブを半音十二個に分けます。ピアノの鍵盤で、すぐ隣り合う二つの鍵盤の間が半音で、黒鍵も含めて一つずつ上がっていくと、十二回で同じ名前の高い音に戻ります。半音二つ分の距離を全音といいます。白鍵だけを見ると、ドとレの間には黒鍵があるので全音ですが、ミとファ、シとドの間には黒鍵がないので半音です。この二か所の半音が、音階の性格を決める鍵になります。
ドから始めて白鍵だけを順に弾くドレミファソラシドが、いちばんなじみのある長音階です。音と音の間の距離を書き出すと、全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音の順になります。長音階の明るさは、まさにこの間隔の並びから生まれます。ですから、どの音から始めてもこの間隔さえ守れば同じ感じの長音階ができ、その過程で必要な所に黒鍵が混ざります。始まりの音がその曲の中心の音になり、これを調と呼びます。
同じ白鍵をラから始めてラまで弾くと、暗く落ち着いた感じの自然短音階になります。間隔は全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音です。長音階と比べると、始まりの音から三番目の音が半音低いことがいちばん大きな違いで、この三番目の音が明るさと暗さを大きく分けます。ドから始まる長調とラから始まる短調のように、同じ音を共有する二つの調を平行調といい、一曲の中でこの二つを行き来して雰囲気を変えることがよくあります。
コード、つまり和音は、いくつかの音を同時に鳴らしたものです。もっとも基本になる三和音は、音階から一つおきに三つの音を積み重ねて作ります。ドから始めればド、ミ、ソとなり、このとき一番下の音を根音、真ん中を第三音、上を第五音と呼びます。同じやり方でレから始めればレ、ファ、ラ、ソから始めればソ、シ、レになります。音階の七つの音それぞれにこうして和音を一つずつ作ることができ、この七つの和音がその調で自然に使われる基本の材料です。
三和音の性格は、根音と第三音の距離で決まります。根音から半音四つ上に第三音があれば明るい長三和音、半音三つ上なら暗めの短三和音です。どちらも根音から第五音までは半音七つで同じです。ド、ミ、ソは長三和音で、ここでミを半音下げると短三和音になります。長調の七つの和音のうち、一度、四度、五度は長三和音、二度、三度、六度は短三和音で、七度は第五音が半音狭い減三和音です。
和音は一つずつ単独でいるより、つながったときに意味が生まれます。一度の和音は家のように安定した感じを与え、五度の和音は一度に戻りたくなる緊張を生みます。四度の和音はその間で家をいったん離れる役割を担います。そのため一度、四度、五度、一度とつながる進行は終わった感じがはっきりしていて、昔から数えきれない曲に使われてきました。ここに短三和音の六度と二度を混ぜると、同じ調の中でも色合いが豊かになります。好きな曲の伴奏を聞きながら、今は家にいるのか離れているのかを感じてみることが、進行を身につけるよい出発点です。
理論は本で読むだけではすぐに忘れてしまいます。鍵盤アプリでも実際の楽器でも、音を自分で出しながら確かめてこそ、耳と手に残ります。
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